2008シーズン、レーシングマシンあれこれ

2008シーズンの各カテゴリーのレース車両も大分出揃ってきたようで、開幕戦が楽しみです。

●MotoGP
今年もDUCATIが良いようですね~


2007年型のプレスインプレッション記事を読むと、'07ドカはBSタイヤとのマッチングもさりながら、トラクションコントロールシステム(TCS)の性能が非常によろしくて、フルバンクの状態から開け開けで乗れるバイクだったらしい。


こんなにバンクしてて全開は有り得んだろっ!?ってところから、スパっと開ける乗り方が出来ていたから、ストーナーはどえらく速かったようです。


同じドカのマシンに乗ってても、TCSがない時代からGPライダーやってる、ベテランのカピロッシは、あまりTCSを使いこなせていなかったらしく、そこが、'07シーズンのストーナーとカピの成績の差になっていたと。


今シーズンは、そんなドカの成功を見てか、どのメーカーもTCSに力を入れてるようで、TCSなしの時代とは違った、独特の乗り方が求められているみたい。


トランスミッションも、シフトダウンでもクラッチ握らないでいいセミオートマ化してきているし、バイクの世界も四輪なみに車任せに走る傾向になってきている。


そうなってくると、F-1みたいに、車の性能差がそっくりそのままタイムに出るようになってくるんかもね。


バイクは、マシン差よりライダーの腕の差で決まるところが多かったから、予選の一発タイムでは負けてても、決勝でバトルでからむと、マシンで劣っていても腕で勝つライダーがいたりして面白かったのだが、時代は変わってしまうのかもね。


●スーパーバイク
今年から、2気筒マシンの排気量上限が1200ccになって、ドカの1098Rが速い。


プロトタイプのMotoGPと違って、スーパーバイクは市販車ベースの改造車だから、TCSを積んでいるのは今のところドカだけ。
(市販状態で、レース向けのTCSを搭載しているのがドカだけなので)


排気量の都合上でも、日本の4気筒勢よりドカの方が有利ではあるが、MotoGPでノウハウを積んだTCSが乗ってる点でも、ドカがブッチギリで速いかも知れない。


HONDAも'08シーズン用に、公道車としての使い勝手を犠牲にしてでもレースでのパフォーマンスを上げてきた新型CBRを投入しているけど、テストでのタイムを見るとあまり伸びてない。
今年のスーパーバイクはドカかな?


●F-1
二輪とは逆に、F-1では今年からTCS禁止になったので、去年よりも空力やサスの重要度が上がっている。


タービュランス(乱気流)の発生を抑え、リヤウィングに強くととのった空気流を導くための、エアロ小物が色々増えている。


去年のトップ2のフェラーリとマクラーレンは正常進化という感じだがそれぞれのアプローチは異なる。


フェラーリは旋回性重視でホイールベースを短くしてきているのに対し、マクラーレンはTCSが無くなってトランスミッションにかかる負担が増えることを見越して、トランスミッション容量を増やした分、ホイールベースが伸びている。


キレを取ったフェラーリと、信頼性を重視したマクラーレン。どっちが吉と出るのだろうか?


2008シーズン用NEWマシンで、去年とだいぶ変えてきたなと思われるのは、ルノーとレッドブル。


ルノーは、去年にタイヤをミシュランからBSにチェンジしたが、BSタイヤの特性を生かした設計になっていなくて、去年はかなり苦戦した。
今年は、BSタイヤの特性を生かすために、今までの方針をけっこう変えてきているらしい。
開発力のあるドライバーであるアロンソも戻ってきたから、今年はルノー復活かも知れない。


レッドブルは、天才デザイナーのエイドリアン・ニューウィーが移籍してきてからの、初めての完全新設計のマシンになるので、これもまた興味深い。


最近のF-1はエアロ重視で、普通なら重心を下げるためにラジエーターは下にもってくるところを、サイドポンツーン下部に流速の速い空気を通すために、ラジエーターの位置を上に上げてある。


今年のレッドブルは特にそれが顕著で、独特のサイドポンツーン形状をしている。
トータルパッケージではトップチームに及ばなくても、セッティングがハマるサーキットだったら優勝してしまうかも知れない。
そんな予感を感じさせるぐらい、得体の知れない迫力を感じるラインだ。


HONDAとTOYOTAのは、可も無く不可も無くみたいな感じで、入賞圏内ギリギリぐらいじゃねーのという雰囲気。
なんかもう、世界の大メーカーのワークスなのに、参加することに意義があるみたいに見えてつまらん。


●GT500
GTといいつつも、実際にはエンジンは市販車とは丸っきり別なの搭載していて、ボディもプロトタイプと変わらんだろというGT500。
故にベース車両の出来なんてほとんど関係なく、20年以上前の設計のNSXがチャンピオンになったりもする。


今年の目玉はやはり新GT-Rだろう。
どうせエンジンはまったく別ものが乗っているので、元のGT-Rのエンジンがなんだろうが全然関係ないが、トランスミッションだけは別。


エンジンもボディも市販車と別物だから、外のガワがZであれGT-Rであれ、全然中身に違いはないっちゃないのだが、GT-Rはトランスアクスルで、ミッション本体が後輪車軸のところにあるという点で非常に有利になる。


改造し放題のGT500ではあるが、さすがにエンジン搭載位置と、トランスミッション搭載位置は変えてはいけない。
なので、同じFR車でも(GT500は4WD禁止なので、GT-Rの4WDは殺してあってFRになってる)、トランスミッションが前(エンジン直後)にあるZと、後ろにあるGT-Rとでは、GT-Rの方がトラクションのかかりがいい。


エンジンが同じなら、トラクションのかかりが良い方が断然パワーを活かせるので、ZよりGT-Rの方が良いということになる。


GT500はいじり放題のカテゴリーなので、GT500で速かったからといって、市販のGT-Rがイイということには必ずしもならないが、今年のニッサンは、トラブルがなければ相当速いだろう。